朝礼訓辞

平成28年7月 朝礼訓辞

 ある小学校六年生の作文があります。
「僕の夢は、一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学、高校と全国大会に出て
活躍しなければなりません。活躍できるようになるためには、練習が必要です。僕は3歳の時
から、練習を始めています。3歳から7歳までは、半年位やっていましたが、3年生の時から
今までは365日中、360日激しい練習をしています。だから一週間の中で、友達と遊べる
時間は5、6時間です。そんなに練習しているだから、必ずプロ野球選手になれると思います。
そしてその球団は、中日ドラゴンズか西武ライオンです。ドラフト入団で、契約金は1億円以上
が目標です。
僕が自信のあるのは、投手か打撃です。
去年の夏、僕達は全国大会に行きました。そしてほとんどの投手を見てきましたが、自分が大会
No1の選手と確信でき、打撃は県大会4試合のうち、ホームランを3本打ちました。
そして全体を通した打率は5割3分8厘でした。このように自分でも納得いく成績でした。
そして僕達は負け知らずで1年間、野球ができました。
だからこの調子で、これからも頑張ります。
そして、僕が一流の選手になって試合に出られるようになったら、お世話になった人に招待券
を配って応援してもらうのも夢の1つです。とにかく一番大きな夢は、野球選手になることです」

作者は、愛知県西春日井郡豊山小学校 6年2組 鈴木一朗です。
皆さんもすぐお解かりでしょう。いまをときめく大リーガーの子供時代の作文です。

イチローは、6月15日、アメリカのピートローズ選手のもつ4256安打を越える4257
安打の世界記録を更新しました。更に、昨日1本ヒットを打ちましたので、大リーグでの
3000本安打まであと10本になりました。
それが、達成されればアメリカの野球殿堂入りが果たされます。

小さい頃から負けず嫌いの性格でした。不可能を云われれば云われるだけ努力を重ねてきました。

生まれつきの天才が努力を重ねた結果であり、いま42歳、大リーグ野球選手の中では最年長
ですが、50歳までは、現役を続けたいと話しています。

日本にもう一人、スポーツ界の世界記録をもつ人がいます。
それは、相撲の「双葉山」です。大分県の出身ですが、69連勝の記録を持ち、70勝目を横綱
の「安芸の海」に破れました。
 その夜、大分の後援会長に送った電報が残されています。
「われいまだ木鶏たらず」という電文です。
「木鶏」とは、木製のニワトリのことで、強さを表に現さない最後の闘鶏(けんかどり)のこと
ですが、双葉山は自分はまだ努力が足りず、木鶏には成り得なかったと自分を反省したものです。
また双葉山は右眼が完全に失明していました。
このことは、彼が引退するまで誰にも明かすことがなかったのでした。

私達に課せられた課題は、毎日毎日、コツコツと真面目に働くことであり、弱い人や病めるの
人々を思いやることだと思います。

そのように生きる事が、イチローの4257安打より、双葉山の69連勝にもまして価値ある
尊いものだと思います。

今月は暑い日が続きます。台風1号も発生しました。健康や災害に気をつけてお互いに頑張り
ましょう。

「心に響く小さな5つの物語」より引用 

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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